Hさんとの初デート2
昔仕事の帰り道で気になっていたお店で、入ってみると落ち着いた薄暗い雰囲気のあるお店でした。
通されたのは、掘りごたつのテーブル席で、すだれで仕切られているだけで、隣の声が丸聞こえの席でした。
「個室ありますよ!」
という言葉を信じて来たので、「全然個室じゃねぇじゃん。でもこれを個室と言い張ればそうなのかな・・・」
などと思いながら、お店変えるのも面倒なので、そのままそのお店で飲む事にしました。
正直あまり雰囲気の良いお店は知らないし、下手に高いお店に行っても怖いので、そのままにしてしまいました。
それにお店選びでウロウロしたくないですから・・・
さて気を取り直してお酒を注文。
僕も少しお腹がゆるかったですが、1杯目はビールを注文しました。
Hさんは、カクテル的なあんまり強くないお酒を頼んでいました。
やはり体調が悪いようで元気がなくテンションは低めでしたので、話せば話すほど今日のホームランは無理だなぁ・・・と僕もテンションが下がってきましたが・・・
「お前!素敵な女性と二人で飲みに行ってるだけ幸せだと思え!」
と言われてしまいそうですが、打席に立ったからにはホームランを狙っていくのが男というものです。女性と二人で飲みに行ったくらいで満足していてはもったいありません。
もちろんHさんには内緒ですが・・・
なのでそんな素振りは一切見せずに、今日もお互いの事をいろいろ話して、より仲良くなりました。
そして飲み放題の2時間が経った後、Hさんも体調が悪いので今日はさよならしました。
「体調の悪い中来てくれてありがとうございました。会えて嬉しかったです。また遊びましょうね!」
と、次回以降の打席でヒットやホームランを打てるよう、今日は相手の球筋を見極め紳士に飲んだ神風でした。